前作のリリースツアーファイナルから1年7ヶ月。
"Salivation" 完成までの軌跡、そしてこれからのサリバンズを探るべく、10年以上の付き合いの古き仲間でバンド結成当初からよく知る長谷川裕之(hiroyukinfinity)をインタビュアーに迎え國谷タクミ(Vo.Gt)・高橋重光(Gt)にスペシャルインタビューを敢行した。
古くからの付き合いということもあり、酒とツマミを嗜みつつ行われ、通常のメディアでは出来ないような踏み込んだ内容となった今回のインタビュー(飲食びゅー)は、まずは乾杯した後にしばらくの雑談を経て開始された。
--やりましょうか。
國谷タクミ(以下:タ)&高橋重光(以下:重) お願いします。
--じゃあ、全くのノープランで…
タ&重 (笑)
--始まりますけども。
タ じゃあ今日の趣旨からちょっと説明して頂いていいですか。
--今回11月7日に、ミニアルバム『Salivation』がリリースされるということで……
タ あ...これちょっとBGM流してえな!
一同 (笑)
--いや、これ文字になるだけだから音は伝わらないよ?!(笑)
重 ラジオ的な(笑)
……BGMセッティング……
--…じゃあ、新しい音源が発売されるということで(笑)
タ&重 はい(笑)
--おめでとうございます!
タ&重 ありがとうございます!!
--これって、いつ頃とったの?
重 6月と7月で。
--2回に分けて。
タ そうそう、短期決戦でね。
重 計4日間で。
--夜中とったの?
タ いや、朝から夜で1日かけて。
--今回は、8曲入りですけど、曲作りはいつ頃から?
タ まあ、曲によってバラツキはあるかな。
--あ、そっか。前からやってる曲もあるもんね。
タ そうそう。『僕らの歌は世界を変える』みたいに前からやってる曲はリアレンジしたし。
アルバムの核となる曲は前回(1st FULL ALBUM"THE SALIVANS")のリリースした時点で次の作品を意識して曲は溜めてて、そこから少しずつライブでやったりって感じかなあ。
--じゃあ制作期間なんだかんだで1年くらい?
タ うん、ここ1年で出来上がった曲達。
--前回のツアーっていつ終わったんだっけ?
タ 去年の4月だね。
--曲作り以外は何してたの?
重 基本的には曲作りしつつライブしてましたね。でもツアー終わったその月には『なんかやらなきゃね』って話をすぐにしてて。そこからバンド結成5周年企画に繋がった感じですね。
タ あとはプライベートがね、ほら。シゲと直哉は結婚式したり、オレも子供が出来たし。
タケシさんにも彼女が出来て。
一同 (爆笑)
--そういうの出していいの?(笑)
タ 大丈夫でしょ、別に隠す必要ないと思うけどね!
--逆に結婚とかしてない方が引かれる歳だよね。
タ&重 (笑)
タ そう、だからみんなプライベートも忙しい時があったから、ライブのペースは落ちた感あったかもしれない。けど、ちゃんと曲は作ってて。次を見据えつつちゃんと動けた1年ではあったと思う。
重 もしかしたら表向きは地味だったかも知んないすね。
タ そう。でも水面下で色々とね。
--まさに水面下ではしっかり先見据えつつだね。
実際さ、サリバンズってリリースもしてさ、私生活も充実してきて、って感じなんだろうけど。どれくらいのペースで活動してんの?スタジオとかも込みで。
タ スタジオは、週一はやりたいよねっていう気持ちでスケジューリングはしてる。
--スタジオは夜?
重 ですね。朝から1日がっつり入るっていうのは前作で曲作りしてた時以来ないっすね。
(重、つまみのお菓子を買いにいく)
--実際さ、仲はいいの?
タ (開けたてのお菓子をぽりぽりしながら)まあ、仲いいとは思うよ。ねえ、これ食っていい?
重 いや、もう開けて食ってるじゃないすか!
一同 (笑)
--俺もいきなり質問変えちゃったけどさ!(笑)遠征の移動中とか話する?
タ んー。寝てるね!
--(爆笑)
重 最近は助手席も寝ますよね(笑)
--助手席も寝ちゃうんだ?!(笑)
タ 運転席と助手席がオレとシゲのペアだと喋るときはある(笑)
--なに喋るの?
タ 世間話とか?
--1番運転多いのは?
重 オレすかね。車管理してるんで。
--遠出は結構してた?
重 行っても誰かのツアーとかですね。
--なるほどね。今バンドで1番行きたいところってどこなの?
重 んー…東北ですね。
タ その心は?
重 いや、あの、楽しそうだから。
一同 (笑)
--前の1stはさ、半分自主みたいな感じでやったじゃない?
今回WORLD WIDE records(以下WWr)からリリースすることになった経緯とかってどうなの?
タ 経緯はシゲが。
重 オレっすか?
一同 (笑)
重 まず前回の音源出して、次もまた同じやり方でやるのは難しいんじゃないかと…
あとになってはっきり口にしたメンバーもいましたけど、全員が意識のどこかにあったんじゃねえかなと。
デモ時代ももちろんセルフマネージメント的なこととか、他にも音楽的じゃないことでやることって諸々あると思うんですけど、その大変さのレベルが格段に上がったバージョンって感じでした。いろんな面で。
それに見合うリアクションもないと…
結果もダイレクトに返ってくるし…
まあ結局は自分達だけでサリバンズを知られる方法をわかってなさすぎて。
--なるほどね。じゃあバンドとしてはレーベル所属だったり、誰かとがっつり手を組むっていうのを視野に入れたと思うんだけど、なんでWWrだったの?
タ 前回で自分達の力で全てをやるっていうのが難しいって気づいたときに、大阪に行く度に世話になってる鹿毛さん(=WWrのボス。ライブハウス心斎橋新神楽オーナー。)が浮かんで。鹿毛さんもいつもオレ達のことを気にしてくれてて、色々話もしてくれてたし。それで満を持して相談させてもらったって感じかな。というのが本当にざっくりした大まかな流れ。
--関係ないんだけどさ、昔大阪に当時の仕事で行った時、年末だったかなあ。マスノリ(SIGHTS)に新神楽に呼び出されたから行こうと思ってエレベーターで乗り込もうとしたらさ、扉開いた瞬間に大量のテキーラ持った鹿毛さんが現れて。
タ&重 (笑)
--エレベーター1階から5階までサシですよ。
タ&重 (笑)
--『おーい長谷川、飲めや。』『お前のこと、好きやで』とか言われながら。
タ&重 (爆笑)
重 脳内再生余裕ですね(笑)
タ (笑)
--でもやっぱそういうのにも愛を感じちゃって。アニキだよねぇ!
タ 本当にかっこいいアニキだからね、鹿毛さんは。
--そうそう、本当に魅力ある人だよねー。
で、そんなWWrに所属したと。
タ&重 はい。
--今仲いいバンドって誰?
タ んー…誰と仲いいのかね?
重 どうなんだろう…
--サリバンズって結構特殊だと思ってて、特に俺がみてた当時なんかはライブハウスのブッキングもガンガン出てたじゃん?
でも自主企画ってなると、それこそ前回のファイナルで言ったらHOTSQUALL、FOUR GET ME A NOTS、THE FOREVER YOUNGとか、豪華にいけるじゃん?どこでも混ざれるバンドだと思うんだけど、どこが特に仲いいのかなと思って。
タ んー、でもさ、結局千葉勢なんじゃない?
--なるほど。
タ rootrunkとか。
--ビデオ(Vo.Ba)さんね。
タ やっぱり千葉という土地を大事にしたいしね。
--でも外から見てももう千葉のバンドって感じだよね?
タ そうね…千葉出身ではないけどね(笑)
--でもほら、タケシもいるし。
タ 彼も俺と同じ中学だけどね!(笑)
--そっか、富山だね(笑)
対バンは他は誰とよくやる?それなりにデカいトコも出てるよね?
タ そんなデカいトコは出てないよ!
--そうなの?結構でかいバンドともやってるイメージだけどなー。
タ んー…でも誰と仲いいとかの話じゃないんだけど、誰がサリバンズを愛してくれてるかっていうのは分かるかもしれない。
--おお!
タ 最近だと思ったのは、豊橋の人達なんかは本当に愛してくれてる気がする。
club KNOTってライブハウスがあって、そこでやってるNOSE GRINDとかKids Returnなんかがオレ達を求めてくれて。そこのお客さんもオレ達のことを気にしてくれてるし、そういうのがあっていい空間が生まれてる気はするね。
そういう繋がっていく感じとかがインディーバンドのあるべき姿だとも感じるし。SE流れただけで声上がっちゃう感じとかいいよね。
重 具体的にこのバンドと!って感じじゃないのかも知んないですね。
--きっと土地を愛してるんだね。
タ オレたちが下の世代にも何か響かせることができるんじゃねえかって可能性を気付かせてくれたのはある気がする。そこに気付けたことを武器にしたいよね。