LINER NOTES

THE SALIVANSのソングライターである國谷タクミ(Vo.Gt)自らによるセルフライナーノーツ!!

M-1. night war

今年(2018年)の正月くらいに書いた曲です。
去年の暮れに娘が生まれたこともあって 今までに感じたことのない想いだったり 感動だったりを感じる機会があったので。
その新しい感覚を曲に乗せられたらなと胸に秘めながら作りました。
この時期はほとんど家から出なかったので どういう風に表現できるかずっと悶々と試行錯誤し続けてました。
歌詞を変えたり、構成を変えたり、自分の腑に落ちるところまで行くのに なかなか時間がかかりました。
サウンド面では『みんなで歌えること』を意識して作りました。
最初は歌詞も英語のフレーズを入れてみたりしてたんですが この曲でやりたいことのテーマを忘れず意識した結果、 全編で日本語でやることにしました。
全体的な曲のアレンジや雰囲気も、思い切ってゴイステ的なアプローチに挑戦しました。
コーラスも今まで手を出せなかった感じのところを振り切ってやることに決めました。
今まで何となくソコを避けてた節があったので、 いろいろ考えた結果、ソコを逃げずに挑戦したことが今までと一番バンドが変わった瞬間だったかな。と振り返れば思います。
好きなもんは自由にやっていいんだ。という原点回帰というか。
オリジナリティがどうとか、あまり難しいことは考えず、自分の衝動と欲求に任せて表現してみようと思ったんですね。
結果、自由にやれた気がします。
自然とアルバムのタイトルやテーマにつながっていきましたね。
このアルバムのイメージがダイレクトに伝えられる、代名詞的な曲にしたかったです。
キーも高いし、ギャーと叫ぶしでプレイするにはなかなかツライ曲ですが、やりきった感のある気持ちのいい曲です。

M-2. ゆるしてくれるかい

すべてのバンドマンに捧げるラブソングというか。
どうしても周りに迷惑かけてしまう、大事な人を待たせてしまいがちな 愛すべきバンドマンと、その恋人への恋の曲ですね、
それと自分たちの境遇を重ね合わせた曲です。
『ゆるしてくれるかい』という響きが何となく気に入って、 そこがキーワードになって発想が膨らんでいった感じです。
最初に曲のイメージが浮かんだのは 去年くらいにココロビンソンとドッピリとツアー廻ってた時だったと思います。
機材車でぽけっとしてる時にイメージが浮かびました。
切ない気持ちだったんでしょうか(笑)
一応歌詞の中に出てくる『野方』を説明しておくと、 ギターのシゲが住んでいるところで、僕たちが練習しているスタジオがある場所です。
歌ってて気持ちのいい曲です。なんだかうっとりします。
終電後の街から歩いて帰る時、二人で口ずさんでみてください。

M-3. 僕らの歌は世界を変える

ずっとサリバンズがライブで歌ってきた曲です。
昔のデモCDにも収録されてるんですが、今回アレンジし直して蘇りました。
というよりか、あるべき姿を取り戻したという表現の方が適切かもしれないです。
もともと自分の中でこうやりたいというイメージがあったんですが、 前やってたバージョンだと、自分の中のイメージをメンバーに上手く共有できなかった感じがあって。
なんだか中途半端な感じだなと思うようになってしまって、僕の中では一回死んだ曲になってました。
だから、いつしかライブでもあまりやらなくなっていました。
いい曲なのになーって感じで。心残りがあったんですね。
が、しかし。今回リアレンジしたことによって 本当に活き活きとした姿を取り戻したと思っています。
歌詞もまっさらなところをさらけ出した感じに、大幅に変えました。
それによってパンクロックとして輝きだしたというか。
できたときは本当に嬉しかったです。
僕らの歌は世界を変える そんな君が好きだったんだ
あいつと、あいつらと見た夢、空想。
あいつが去った、あいつが変わってしまったあの日。
そんな事考えながら聴いてると涙が出てきます(汗)
さみしくないように、みんなで声をあげて歌ってほしいです(笑)

M-4. quiet

この曲も昔の曲の復刻版になっています。
以前は「a quiet night」というタイトルで、確か一番最初のデモに入ってます。
この曲も当初のアレンジから歌詞もガラッと変えました。
小細工は全部取っ払って、全体的にシンプルにした事で よりエッジが効いて、シャープな感じを演出できていると思います。
リフからベースソロに流れた後の、コードとフレーズの回し方が 「オレ節」なところな気がします。
楽器のアンサンブルがとても小気味良い曲だと思います。
この曲も一時期まったくやってなかったので、 そういう時期があることで、曲を寝かした事で新たな発見があったりするんだなと この曲を通じて勉強になりました。
二日目の、寝かしたカレーは美味しいというところですかね。

M-5. 告白

ある男の物語。恋人に逃げられてしまった人のことを歌った曲です。
彼のストーリーを読むように歌いました。
風が通り抜けるようなサビに向けて ストーリーを追うように聴いて行ってほしいです。
レコーディングに向けて いよいよアルバムの収録曲を選ぶってなった時、
最後に一曲、ずば抜けたスローなナンバーを入れて このアルバムは完成になるなと確信してきちゃったんですよね。
いつもながら急に(笑)
なので、当初予定してたラインナップから急きょ一曲差し替えました。
今回のアルバムの中で一番最後にできた曲です。
思い立ってからレコーディング本チャンまで時間がなかったので ささっとiPhoneで録ってメンバーに聴いてもらって すぐスタジオでセッションしてボスに聴いてもらいました。
今作の中で重要なポジションを担ってくれてると思います。

M-6. 火花

バンドの目指す方向をつかむきっかけになった曲です。
メンバーも自分自身もこの曲がきっかけで吹っ切れた気がします。
爆発力とは何ぞやというところを考えて作りました。
当初のアレンジだともっとシブい、ダークな歌謡曲的な要素が強かったんですけど 実際にライブで演ってみると感覚は変わるもので、ライブの感触込みで今のカタチになりました。
ライブで演奏することで曲の持つ本来の姿を見えてくるものだなあと、面白いと思います。
今まであまりやってこなかったビート感の曲なので 全体が躍動するようにプレイしたいと心がけています。
君と見上げた夜空を 赤く染めながら
大好きだったあの子の横顔を思い出して聴いてもらいたいなと思います。

M-7. 思い出のチェルシー

UNLIMITSやハワイアン6のようなマイナー調を意識して書きました。
どこか懐かしさを感じさせる、歌謡曲とか、山口百恵な感じをイメージしました。
コーラスも掛け合いが多いので、作っていておもしろかったです。
メロコア的な要素が強いので、そういうのはモッテコイなのでサクサク製作が進みました。
音源はボーカルに深いリバーブをかけてもらっています。
雨の日のホールでコンサートしている昭和の歌手を想像して頂けると・・(笑)
プリプロの時点で良かったです。ボスも気に入ってくれてましたし
最終的な仕上がりも、がっつりモッシュできる仕上がりになったと思っています。
曲の最後、リタルダンドしていくところは
レコーディングで歌を当てるのが難しかったです。

M-8. Smells Like a 17

今までの人生を振り返ってみた。そんな曲です。
8ビートの疾走感で歌詞を味わって行ってほしいです。
壮大なサビに向けて、歌詞をかせねていく感じのイメージです。
出来上がってみると どこかOASISのwhateverチックな雰囲気もあり、
まさに今までの自分のルーツを辿ったような仕上がりになっていました。
曲の後半で3連のリズムに切り替わったり、自由な発想で構成されています。
アルバムの最後を締めくくるにふさわしい、ドラマティックな曲にできたと思います。

この音は鳴り止まない

という同じようなフレーズが
このアルバムの1曲目と最後の曲に入っているのですが
意図したわけではなく、自然と入っていました。
自分自身のロックを止めたくないという気持ちが自然とこもっているのかもしれません。

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